東京北医療センター 病棟保育サイト

ここからコンテンツ

病棟保育とは

病棟保育士のお仕事

 当院では、子どもの遊びを保障し、子どもらしい生活の援助を行う専門職として保育士が4名配置されています。保育士は日勤と遅番で土日祝日も交代で勤務しており、継続した関わりを行っています。
大きな環境の変化や身体的・精神的負担の多い入院生活において、少しでも病気の苦痛や緊張を忘れ、子どもらしい生活・心からの笑顔を取り戻せるよう、病棟保育士は子どもとその家族に向き合い、活動しています。

 

 また、日本小児科医会による『子どもとメディアに対する提言』に賛同し、病棟にはテレビを置かず、“人との関わり”を大切にしています。親子の関わり、病棟スタッフとの関わりのなかで、言葉を交わし、共に遊ぶことで信頼関係を築いていきます。子どもたちが楽しく笑顔で遊んでいる姿は、周りの大人の不安を軽減し、力づけ、笑顔にしてくれます。入院生活が少しでも明るい楽しいものになるように、笑顔で過ごせる時間が多くなるように…病棟スタッフと共に“あたたかい病棟”を目指し、明るい雰囲気づくりを心がけています。

 

 日本医療保育学会では、平成19(2007)年より【医療保育専門士】の資格認定制度が始まりました。当院においても、保育士としての専門性を向上させ、子どもや家族の入院生活の質向上へとつながるよう、保育士は【医療保育専門士】資格の取得を目指して勉強しています。そして日本医療保育学会をはじめ、保育・医療・看護などの関係学会、研修会などに積極的に参加し、医療の現場で働く保育士としての専門性とはどのようなものなのかを常に探求しています。

 また、院内の医療安全・個人情報保護・感染などの研修会、疾患の勉強会などにも参加することで、医療現場で働くスタッフの一員として多くのことを学んでいます。

保育士が大切に思うこと

  1. 安全に配慮し、発達・病状など一人ひとりの子どもに合わせた保育を提供します。
  2. 入院生活に対する不安・ストレスを和らげ、安心感と安らぎを与えられる存在として子どもとその家族に寄り添います。
  3. 医師・看護師そして家族と連携して子どもの入院生活を支援し、QOL向上に努めます。

活動内容

遊びの提供

 各病室を訪室し、絵本や紙芝居の読み聞かせ・工作など、それぞれの病状や成長発達に合わせた保育を提供しています。
 また、不安の強い乳幼児に対しては抱っこなどのスキンシップ、学童児に対しては学習支援や話し相手など、幅広い年齢の児を対象に活動しています。

生活支援

 付き添い者のいない子どもに対し、看護師と協力し、食事・排泄・寝かしつけなどの生活介助を行っています。子どもの日常の生活リズムを大切にし、入院中も規則正しい生活を送ることができるよう配慮しています

家族支援

 ご家族の方とお話をし、入院生活や子育てについての不安を受けとめ、共に考えていく姿勢を大切にしています。

心のケア・環境整備

 子どもたちの不安やストレスを和らげ、安心感とやすらぎを与えられるような環境づくりを心がけています。また、安全面・衛生面に配慮し、プレイルームは毎日安全点検と清掃を行い、玩具や絵本も返却される度に消毒しています。

医師・看護師と連携

 保育士は子どもやその家族の状況を電子カルテの記録・看護師間の申し送り・他職種との定例合同カンファレンスなどに参加することにより把握し、情報共有しています。また、子どもたちが単調な入院生活においても季節を感じ、楽しい時間を過ごしてほしいと願いをこめて、看護師と一緒に季節に合わせた行事を企画運営しています。医師や看護師は準備から当日の出し物まで、保育士とともに行事を盛り上げています。