難聴・中耳手術センターについて

科長の中耳手術経験は5,000例以上

本来の生活を早期に取り戻していただくため、積極的な治療方針をとる耳鼻咽喉科を代表するのが『難聴・中耳手術センター』です。手術の対象は、お子様から高齢者まで、年齢を問わず可能です。科長の飯野ゆき子は中耳手術の経験が5000例以上で、安定した手術実績を持っており、日本全国の病院からご紹介いただいた患者様の手術を行なっております。また好酸球性中耳炎や血管炎を伴う中耳炎など、難治性疾患・希少疾患の治療も行っています。また耳漏が極端に多い中耳炎でも、術後長期間に頻回の通院を要しない術式を採用しています。

耳鼻咽喉科・科長(自治医科大学 名誉教授・客員教授)
飯野 ゆき子

中耳が原因の「伝音難聴」は、手術できることが多い

「難聴」には、手術の対象になるものと、ならないものがあります。難聴には音を伝える器官の「伝音難聴」(中耳が原因)と、 音を感じる器官の「感音難聴」(内耳・神経が原因)、その両方が合併する「混合性難聴」の3種類があります。
このうち、中耳に原因がある難聴は、手術が可能になります。たとえば、伝音難聴は中耳の異常が原因ですので、 手術で聴力を改善できる可能性が高くなります。伝音難聴を起こしやすい病気には、「慢性穿孔性中耳炎」「真珠腫性中耳炎」「癒着性中耳炎」などのほか、耳小骨の離断、固着などをきたす「耳小骨先天異常」「耳硬化症」「外傷性耳小骨離断」等があります。
これらはすべて「鼓室形成術」や「鼓膜形成術」といった手術の適応となります。とくに「真珠腫性中耳炎」は合併症を引き起こすことが多く、また再発することも多い中耳炎ですから、最良の技術と経験が求められる中耳手術になります。また「中耳良性腫瘍」「外耳道狭窄症」も難聴を引き起こすことが多く、手術の対象となります。
内耳の疾患は手術適応が困難なのですが、「外リンパ瘻」は手術によりめまいや難聴が改善する可能性があります。

積極的に行う再建手術

以前中耳手術を受けられても耳漏が持続している術後耳に対しては積極的に全中耳再建術(もう一度中耳を作る手術)を行っております。この場合の耳漏停止成功率は98%と良好な手術成績が得られております。
また耳周囲の皮膚面に傷をつけない、最先端の内視鏡下中耳手術も行っております。
当センターは、ほとんどの中耳疾患の治療に対応が可能で、中耳手術に要する入院期間は4泊5日、または3泊4日が標準です。

*中耳手術のみならず、扁桃腺の手術、鼻の手術、頸部良性腫瘍等の手術も多数行っております。

手術の対象でない「感音難聴」は、補聴器や人工内耳で

手術の対象にならないのは、内耳や神経が原因の感音難聴で、「突発性難聴」や「外リンパ瘻」のように突然発症したもの以外、完治することはありません。加齢による難聴もこの感音難聴に入ります。感音難聴のうち、中等度難聴以上は補聴器で、重度難聴は人工内耳で補聴する形になります。