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私たちの診療Tips
当科の診療からの学びをおすそ分けします。適宜更新しますので、お役に⽴てたら嬉しいです!
なお、紹介したエビデンスは⾃分の患者さんに当てはまるかは検討が必要ですのでご注意を。
消化管出血
・黒色便
鉄剤内服中も黒色便になるが,ガーゼに便を薄く伸ばしたときには緑色になるのが特徴.
鉄剤の黒色は濃い緑が黒く見えているので,その方法で出血なのか鉄剤なのかを推定できる(消化器内科医からの金言)
びまん性レビー小体型認知症
・びまん性レビー小体型認知症のパーキンソニズムは幻視や認知症の後から出現することが多い.(Continuum (Minneap Minn). 2016;22(2 Dementia):435-63.)
- 5.疾患別Tips I_神経/精神 びまん性レビー小体型認知症
- 2023.08.16
赤芽球癆
・腎性貧血に用いられるエリスロポエチン製剤で薬剤性の赤芽球癆が起こることがある.エリスロポエチンへの中和抗体にによるもの.( N Engl J Med. 2002 14;346:469-75)
びまん性特発性骨増殖症(DISH)
・DISHの稀な合併症として嗄声があり,原因として喉頭の機械的閉塞だけでなく、後輪状突起の炎症による声門の可動性の低下や,骨棘の圧迫による反回神経麻痺がある( J Laryngol Otol. 2000 Feb;114(2):154-7)
- 5.疾患別Tips M_整形外科/皮膚科 びまん性特発性骨増殖症(DISH)
- 2023.07.31
糸球体腎炎
・ブドウ球菌関連糸球体腎炎
高齢者では溶連菌感染後糸球体腎炎よりも黄色ブドウ球菌による糸球体腎炎の頻度の方が高い.
溶連菌では感染から糸球体腎炎発症までタイムラグがあるが,黄色ブドウ球菌による糸球体腎炎では感染中から糸球体腎炎を併発することが多い(J Am Soc Nephrol. 2011 Jan;22(1):187-95)
リウマチ性多発筋痛症[PMR]
■診断
・PMRでは白血球と血小板は通常基準値内(UpToDate>Clinical manifestations and diagnosis of polymyalgia rheumatica. 2023/7月閲覧)
・PMRとCrowned dense 症候群の鑑別は腰まわりの症状があればPMR,NSAIDsが著効すればCrowned dense症候群がより疑われる. (Rheumatology (2004) 43 (12): 1508-1512.)
- E_免疫/アレルギー/膠原病 リウマチ性多発筋痛症
- 2023.07.25
髄膜炎
・髄液ADA上昇(9~10U/L以上)のとき,結核性髄膜炎に対してSn 79%, Sp 91% LR+ 8.8, LR- 0.2( Int J Tuberc Lung Dis. 2010 ;14(11):1382-7 )
髄液蛋白細胞解離
髄液蛋白細胞解離が起こる疾患,病態(BMJ Open. 2019 Feb 13;9(2):e025348.)
・ポリニューロパチー
・腫瘍
・脳炎(感染,傍腫瘍,自己免疫)
・痙攣
・脳室シャント
・中枢神経の奇形
・脊髄症
・水頭症
・外傷(脳外科術後,びまん性軸索損傷)
・感染症(中枢以外)
・中枢神経血管炎
・神経の炎症
・静脈洞血栓
・髄膜疾患(癌,IgG4など)
・髄液漏
・脳症
・3ヶ月以内の脳出血
・多発単神経炎
・神経毒(ヘロインなど)
・無菌性髄膜炎
・特発性頭蓋内圧亢進
・高血圧脳症
・全身性の炎症
・脊髄疾患
・髄内化学療法後
・脱髄疾患
・視神経疾患
・脳卒中
・炎症性白質疾患
・神経叢障害
・遺伝性神経疾患
・運動ニューロン疾患
・ミオパチー
・脳神経障害
血管炎
・ANCAは甲状腺機能亢進症治療のプロピルチオウラシル内服によって41%で陽性になる.同剤を終了しても10%で陽性のままになる(Int J Clin Pract. 2010 ;64:19-24)
- 5.疾患別Tips E_免疫/アレルギー/膠原病 血管炎
- 2023.03.14
起立性低血圧症
■診断
脈拍の増加が伴わない場合には自律神経障害を疑う.⊿HR/⊿sBP<0.5のとき,自律神経障害(パーキンソン病,DLB,純粋自律神経不全症など)に対して,Sn 91.3%, Sp 88.4%, LR+ 7.9, LR-0.1(ジェネラリストのための内科診断キーフレーズ.長野広之.2022.医学書院, Ann Neurol 2018;83:522)
■治療
糖尿病性起立性低血圧症の罹患者に五苓散を投与することは症状が改善するかもしれない. (Diabetes Frontier2000;11:561)
- B_循環器 C_内分泌代謝/栄養 起立性低血圧
- 2022.12.30
- EBMを実践したい方
- 「患者全体を診る」診療医師を目指している方
- 総合診療科が確立している体制の上で医師として活躍したい方
- 病院総合診療医を目指している方
- 家庭医として地域で活躍したい方
- 離島やへき地の診療所で活躍したい方







