血液内科についてHematology Clinic

血液内科の概要

「血液の病気」といっても、多くの人はピンとこないかもしれません。今日は血液の調子がいいとか、悪いとか、自覚することはないからです。「なんとなく体の具合が悪い」という理由で一般内科を受診したときや、健康診断で異状が見つかったとき、他の病気の診療を受けたときなどに、担当医師から勧められて血液内科を受診し、血液の病気を発見されることが多いのです。
血液内科で扱うのは、いわゆる「難病」と呼ばれる病気も少なくないのですが、現在ではほとんどの血液疾患に有効な治療法が確立されています。

血液内科の特徴

血液内科で診療を行うご病気には大きく分けて、多発性骨髄腫・白血病・悪性リンパ腫などの悪性疾患(いわゆる血液のがん)と、再生不良性貧血・血小板減少性紫斑病・凝固障害などの良性疾患があります。
血液疾患の患者さんは免疫力が低下していることが多く、治療にも抗癌剤やステロイド、免疫抑制剤などの薬剤を使うため、通常の免疫状態ではかからないような日和見感染症に気をつける必要があります。

そのためお見舞いの方々にも、マスクの着用や入室前の手指消毒をお願いしています。
発熱や下痢症状のある方やお子様の面会はお断りしております。

血液疾患の発症頻度はとても低い(10万人に数人程度)ため、集中的に診療経験を積むことができる施設は限られています。
当科は日本血液学会により血液研修施設の認定を受けており、血液学会専門医を目指す医師のトレーニングが可能です。
また、日本成人白血病治療共同研究グループ(JALSG)に参加しており、全国規模で行われている臨床試験を通じて、患者さんに最適な治療を実施できる体制を整えております。

一部の疾患では治療成績を向上させるために造血幹細胞移植(いわゆる「骨髄移植」)が必要になることがあります。
豊富な移植経験を有する血液専門医と化学療法認定看護師のチームで、当科開設の2017年4月より造血幹細胞移植を月2件以上のペースで行っています。

骨髄検査について

骨髄検査(マルク)は、骨髄の病気の正確な診断や、治療効果判定のために必要不可欠な検査です。
骨髄検査の必要性や危険性について十分な説明を行い、ご同意をいただいた上で検査を行います。直近で他の医療機関で骨髄検査を受けられてから来院される場合は、検査結果やプレパラートをご持参ください。

研究について

当科は血液疾患の診療に加えて、血液疾患のしくみを解明し、より効果的な治療を多くの患者さんにお届けすることを使命としています。
以下は、当科で現在行っている研究および近日中に開始する予定の研究です。

臨床部門

◆  日本血液学会による血液疾患症例登録事業

◆  日本成人白血病治療共同研究グループによる臨床研究

◆  未治療多発性骨髄腫および高リスクくすぶり型骨髄腫に対する寛解導入療法および自家幹細胞移植、移植後療法に関する臨床研究

研究部門

◆  マルチカラーフローサイトメーターおよび次世代シークエンサーを用いた微少残存病変の評価

◆  多発性骨髄腫およびMGUSの検体保存、遺伝子解析に関する研究