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マタニティコラム


私たち理学療法士が実施している‘マタニティーセラピー’というもの


当院では2016年より自費診療部門として開始されましたが、この分野は日本では発展途上の段階です。女性のヘルスケアが注目されている近年、予防医学の点からも医師と理学療法士が連携をとり、医学介入を行うことは,疾病の予防、機能維持や向上、Quality of Life(QOL)において重要であると考えます。そのためにも、我が国におけるウィメンズヘルス分野の理学療法として、根拠に基づく臨床活動のためのエビデンス構築が求められています。

 

当院ではお一人お一人の臨床を大事にしつつ、臨床研究も同時に行うことで、妊娠・出産を通して女性のからだに起こりうる変化についてのエビデンス構築にも取り組んでいます。女性特有の腰痛、尿失禁、便秘、性器脱、骨盤帯疼痛の原因となる根拠を理解し、より効果的な臨床展開へ繋げていきたいと思っています。

 

【ウィメンズヘルス分野の理学療法についての歴史♬】
ウィメンズヘルス分野の理学療法は、1912年にイギリスの理学療法士兼助産師であったMinie Randell氏が産後女性の健康のために開発した運動から始まったとされています。
その後1930年代にはアメリカでの産前産後プログラムが提供され、1973年にはオーストラリアの理学療法士であるElizabeth Noble氏によって出産時教育が広がりました。その後1999年に世界理学療法連盟であるWorld Congress of Physical Therapy(以下,WCPT)の専門領域の組織として、International Organization of Physical Therapy in Women’s Health(以下,IOPTWH)がウィメンズヘルスグループとして正式認可を受けました。我が国では、2015年に日本理学療法士協会の専門領域の組織として、ウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法部門が設立されました。その後2019年にWCPTにおけるIOPTWHに正式加盟しています(https://www.jspt.or.jp/jsptwmh/)。

 

<参考文献>
◎ Pinn VW, Donna D, Marianne L, et al: Agenda for Research on Women’s Health for the 21st Century. National Institutes of Health (NIH) Publication, Office of Research on Women’s Health, 1999, pp1-6.
◎ Jean M, Boissonnault JS, Irion JM, et al: Women’s Health in Physical Therapy, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 2010, pp.1-17.


東京北医療センター 産婦人科


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