文字の大きさ

お問い合わせ

マタニティコラム


妊娠・出産によって生じやすい症状~マタニティセラピーを行う意義~


女性は妊娠・出産によって大きな身体変化を経験します。

当院で出産した女性102名に対し実施した腰痛・尿もれについてのアンケート調査では、妊娠中には腰痛76%、尿失禁57%生じており、そのうち産後も症状が残存している女性は腰痛44%、尿もれ25%である事がわかりました。

妊娠中の腰痛では、円グラフより8ヵ月前後での発症が多い傾向にあります。

 

 

この理由の1つに妊娠における姿勢の変化が挙げられます。図の写真のように、お腹が前へ出るに従い、お腹周りの筋肉が伸ばされ、骨盤周囲の靭帯が緩くなり、妊娠後期では黄色い線が示すように、体の重心が後方へ移動してしまう。

 

 

このような状況下で筋肉が衰えていると、大きなお腹を支えられずに腰が過剰に反ってしまったり、お腹の位置が下へ下がってしまうといった姿勢崩れが生じ、腰痛を引き起こしやすくなってしまいます。

 

 

ここで大事になる筋肉がインナーユニット(インナーマッスル)と言われるコア筋です。具体的には、腹横筋・横隔膜・骨盤底筋群・多裂筋という4筋で構成されています。

 

 

マタニティセラピーでは、これらのインナーユニットを適切に使える身体作りを実施しています。

インナーユニットがしっかり使えるようになることで、姿勢が変化します。そして、それに伴い、負担がかかっていた部分が解消され、腰痛が緩和されるのです。

 

また、妊娠により8~10㎏の体重増加を伴うため、インナーユニットの底部を担っている骨盤底筋群への負担が増し、尿もれを引き起こしやすくなってしまいます。尿もれで悩む妊婦さんは経産婦さんに多く、一度出産しているという経験が関与していると言われています。このような場合には骨盤底筋群に焦点を当て、インナーユニットが適切に使える身体作りを実施することで尿もれが改善されることが多いです。

 


東京北医療センター 産婦人科


午 前

月~土曜日  8:45~12:00

午 後

月~金曜日  14:00~16:30

休診日

土曜午後、日曜、祝日

ページトップへ
© 2015 Tokyo-Kita Medical Center. All rights reserved.