地域医療支援病院 東京北医療センター

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公益社団法人 地域医療振興協会

ドクターインタビュー 脳神経外科

小幡 佳輝

脳神経外科

脳神経外科・科長

小幡 佳輝

病態に応じた適切で確実な医療の提供を心がけます。

幅広く脳神経外科疾患に対応し、専門性の高い治療を提供

脳神経外科では、脳血管障害をはじめ、脳腫瘍、頭部外傷、機能的疾患、その他の脳疾患など、さまざまな脳障害に対する診断・治療を行います。脳腫瘍・頭部外傷・機能的疾患(片側顔面痙攣や三叉神経痛・水頭症など)に対する開頭手術だけでなく、近年その治療数が増加してきているカテーテルを使用する脳血管内治療にも対応しています。脳血管内治療としては、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術や内頚動脈狭窄症に対するステント留置術などがあげられます。外科手術・血管内手術のどちらにも専門医が対応します。難易度が高いと考えられる手術については大学病院などへ紹介を行います。私たちの対象とする疾患では、患者さんの生命に直結するものや、日常生活動作に影響を及ぼすものが多くあります。だからこそ、安全で確実な医療の提供を心がけ、患者さんや地域の先生方との良好な関係を構築していきたいと考えています。

急性期脳卒中治療に積極的に対応

脳卒中はその死亡率も高く、寝たきりになる原因として最も多い疾患です。その治療と予後改善のために、急性期脳卒中でも特に、虚血性疾患(脳梗塞)の急性期治療の進歩が目覚ましいものがあります。2005年からアルテプラーゼ(rt-PA)の点滴静注が始まりましたが、その治療時間の制約と脳主幹動脈閉塞に対しては効果が不十分であったことから、近年では血管内治療が導入され、アルテプラーゼの効果不十分な症例やアルテプラーゼの適応にならない症例で血管内治療(特にステントリトリーバー)の効果が確認されました。当院では急性期脳梗塞の患者さんに対し、アルテプラーゼ静注だけでなく、ステントリトリーバーによる血管内治療を行います。脳卒中が疑われる場合はお気軽にご連絡ください。

地域医療の質向上のために地域連携が必要不可欠

当院では主に急性期の治療を担当させていただきます。特に脳梗塞はできるだけ早く治療を介入する必要があります。そのため、脳卒中が疑われる場合は迅速に患者さんを搬送しなければなりません。地域の先生方からの連絡には迅速に対応させていただきます。また逆に、慢性期の再発予防や生活習慣病の投薬治療につきましては、地域の先生方にお願いすることが多数あると考えられます。その際にはよろしくお願い致します。このように地域の中で一体になって一人の患者さんを診ていくような体制が、患者さんにとって最も必要なことだと思います。そのためにも、まず地域の先生方に信頼していただき、その上で連携を深めていきたいと考えています。

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