地域医療支援病院 東京北医療センター

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公益社団法人 地域医療振興協会

ドクターインタビュー 泌尿器科

 

山本 順啓

泌尿器科

泌尿器科・医員

山本 順啓

地域の先生方とより連携を強化しながら、常にベストな治療を提供し続けて参ります。

尿管結石や尿路感染症などに、専門性の高い治療を提供

泌尿器科では、主に前立腺癌、腎癌、腎盂癌、膀胱癌、腎・尿管結石、尿路感染症などの診断・治療を行っています。当院の場合、昨今は、尿路結石や尿路感染症が増え続けている傾向にあります。特に救急医療に力を入れているため、結石や感染症が原因で受診や搬送されるケースが多く、私たちとしても臨機応変に対応している状況です。尿管結石については、2006年からESWL(体外衝撃波砕石術)による腎結石・尿管結石の治療を開始しています。音波の一種である衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、筋肉や他の臓器を傷つけることなく、結石のみを細かく破砕する腎結石・尿管結石の第一選択とされる標準的な治療法です。開腹手術を行わないため体に傷痕が残らず、短時間の治療で終了します。副作用、後遺症はほとんどありません。また、ESWLでは破砕できないような結石であれば、内視鏡的に結石を破砕する、経尿道的手術も取り入れております。

前立腺癌の患者さんにも、常に最適な治療を選択

前立腺癌については、自治体によっては健診で検査を行うところもあるようですが、残念ながら北区では導入されておりません。そのため北区にお住まいの方々は、前立腺癌の検査を人間ドックなどを通じて自主的に検査するか、あるいは企業単位で健診を行っていただくしか、早期発見の道はありません。そうした背景もあって、かなり進行している状態で来院あれる前立腺癌の患者さんが多い傾向にあります。また、前立腺癌は他の癌と違って、全てにおいて治療が必要であるわけではありません。治療が必要な患者さんと、必ずしも治療をしなくても良い患者さんを見分けることにより、不必要な治療を避けることもにも力を入れております。患者さんにとっても、ベストだと思われる治療法を提供するように心がけております。

紹介いただいた患者さんを一旦お預かりする”ハブ”としての役割

地域で見てみると、この辺りには泌尿器科のある病院が少ないという印象です。内科などで診療されているケースも多々あるようですので、当院としても、他院の泌尿器科との連携はもちろん、地域の内科医の先生方との連携を強化していきたい方針です。例えば結石であっても、糖尿病などの生活習慣病との関連性が指摘されており、泌尿器科単科では完結させることが難しい場合もあります。そのため、ご紹介いただいた患者さんを一度お預かりし、治療を終えた上で戻っていただく”ハブ”としての役割を当院が担うことを想定しています。最終的には、患者さんに安心して帰っていただけることが第一です。そのためにも、地域医療とのローテーションを継続することが、とても重要になると考えています。

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