設備紹介
放射線室の主な設備
MRI装置
MRIについて
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingの略で磁気共鳴画像診断のことをいいます。
磁気を利⽤して体内の様⼦を画像化するもので、解剖学的、質的診断に極めて有効な検査です。
検査中は多少⼤きな⾳がしますが、放射線を使⽤していませんので、被ばくの⼼配がありません。また、撮影したい病変/部位に応じて様々な撮影が⾏えます。
当センターのMRI装置について
患者さまにやさしく⾼画質の1.5T(テスラ)MRI装置。
ワイドボア(⼤⼝径)で圧迫感が少なく静⾳機構で患者さまにやさしい検査が可能です。
完全デジタル化により⾼品質なMR信号取得で⾼精細な撮像が可能です。
全⾝対応MRI装置としては最も強⼒な3.0T(テスラ)の超電導磁⽯を⽤いることで、⾼速で⾼精細な画像診断が可能となりました。
頭部MRI
頸部MRI
肩関節MRI
arthro graphy
膝関節MRI
頭部MRA
MRCP
【当センターでのMRI検査前チェック】
次の⽅は検査できません。
- ① ⼼臓ペースメーカを埋め込まれている⽅。
- ② 可動型義眼、⼈⼯内⽿を埋め込まれている⽅。
次の⽅は担当技師にご相談ください。
・体内⾦属のある⽅。 ・可変式脳圧シャントバルブが埋め込まれている⽅。 ・閉所恐怖症のある⽅。 ・現在妊娠している⽅。 ・刺⻘(タトゥー)をされている⽅。
CT装置
CTについて
CTとはComputer Tomographyの略で、コンピュータ断層撮影法のことをいいます。
X線照射を被写体の周囲から回転して⾏い、その投影を測定する。そこから算出した投影データから再構成により、横断⾯の画像が得られます。
当センターのCT装置について
優れた分解能と⾼速撮影、被ばく低減と⾼画質を両⽴させた80列のマルチスライスCT。ワイドボアで(開⼝径が広く)圧迫感も少なく、お⼦様でも容易に検査が受けられます。従来の装置より被ばくが少なく、ガントリ回転速度0.35秒、1 回転で40㎜幅を0.5㎜スライスで⾼分解能撮影が可能です。
CTにとって重要なX 線管や検出器,再構成エンジンをすべて⼀新し、Dual Energy機能を搭載しています。2つのエネルギーデータをほぼ同時に収集できるため,全⾝領域で⾼精度なDual Energy撮像を実現します。造影剤量を低減しても⾼い画質を維持することが可能で、患者さまの腎機能(eGFRなど)を基準とした撮影が可能となります。
患者様の体型を認識し、検査⽬的に応じた最適管電圧、管電流、WW/WL(ウィンドウ幅/ウィンドウレベル)を⾃動調整するKV assist 機能で、低被ばく・⾼CNR(コントラスト雑⾳⽐)撮影をサポートします。
Canon製 Aquilion PRIME
GE社製 Revolution Frontier
心臓(冠動脈)3DCTA
頸部3DCTA
下肢3DCTA
造影CT検査の問診票・同意書について
造影CT検査について
点滴から造影剤を静脈に注⼊し、体に循環させた状態でCTを撮影します。単純CTで区別がつかない病変でも、造影剤を使⽤することによって明確に描出されより正確に診断することが可能となります。造影CT検査を受ける際には、問診・同意書の記⼊が必須になります。
次の⽅は担当技師にご相談ください。
- ① 過去に造影剤を使⽤した検査を受けて、気分が悪くなった⽅。
- ② アレルギー(気管⽀喘息、花粉症、⾷物、薬などによる蕁⿇疹、アトピー体質)のある⽅。
- ③ ⼼臓病、肝臓病、腎臓病、糖尿病、甲状腺などの病気がある⽅。
デジタル式乳房⽤X線診断装置
マンモグラフィーについて
マンモグラフィーは、乳房のX線撮影のことで、乳房を装置で挟み圧迫しながら撮影します。
被ばくの低減や病変部の検出能向上のため、圧迫下で撮影を⾏います。当センターでは、検診を含め年間約2300件の検査を⾏っています。また、必ず⼥性技師が担当しています。
●画質、低線量
最⼩画素サイズ50μmにより、⽯灰化の描出能向上、
線質補正による30%の線量低減が可能となりました。
●圧迫⾃動減圧制御
減圧により、患者さまの痛み、負担を軽減します。
●トモシンセシス撮影(3D)
乳腺構造や病変の重なった部分を、分離した状態に描出
することが可能。従来より病変の発⾒率が向上しました。
FUJIFILM社
AMULET Innovality
マンモグラフィ検診施設画像認定
以下の⽅は検査ができない可能性があるので、担当技師にご相談ください。
・妊娠または妊娠の可能性のある⽅。 ・ペースメーカを埋め込まれている⽅。 ・CVポートを埋め込まれている⽅。 ・豊胸など胸の⼿術をしたことがある⽅。 ・デオドラントスプレー等使⽤されている⽅。
マンモトームについて
マンモグラフィ上で微細な⽯灰化が発⾒され、かつ良悪性の判定が難しいときに⾏われます。
マンモグラフィで位置と深さを計算し⽬標となる病変部の細胞を採取します。
傷が約5㎜と⾮常に⼩さく、⽇帰りで⾏えます。当センターでは年間約25件のマンモトーム⽣検を⾏っています。
⼀般撮影・X 線透視・⾻塩定量装置
⼀般撮影
”レントゲン”と⾔われているものが⼀般撮影にあたり、胸部・腹部・⾻などのX線写真を撮影します。
当院の⼀般撮影室
X線撮影室は3室あります(FPD搭載装置:1室、CR装置:2室)。
1つの部屋が広く、圧迫感がなく検査を受けられます。
また、各部屋に更⾐室を設けてありますので、レントゲンを受けられる際には、ご利⽤ください。
- ⼀般撮影装置Canon社製 KXO-50G/DST-100A 3台
- CR画像処理ユニット FUJI FILM DR-ID 300CL 3台
- CR装置 FUJI FILM FCR VELOCITY U 2台
⽇⽴社製 EXAVISTA
X線透視室
X線透視室は2部屋あり、それぞれの装置の特性を⽣かし、検査によって使い分けしています。
主な検査として、内視鏡的逆⾏性胆管膵管造影(ERCP)や気管⽀鏡検査(BF)があります。
その他に、⼦宮卵管造影(HSG)・逆⾏性排尿時膀胱尿道造影(VCUG)・関節腔造影や整復術、トモシンセシスなどの整形領域の検査も⾏っています。
医師の被ばくの意識も⾼く、装置に防護板を取り付け、職員全体の被ばく低減に努め、術者にも優しい環境となっています。
Canon社製 Ultimax-i(DREX-180)
⽇⽴社製 Tiara
ポータブル撮影
術後動くことができない患者様や寝たきりの患者様にレントゲンの検査依頼が出た場合、ベッドに寝たままレントゲン検査を受けられる装置です。
GE社製 DPX-BRAVO
⾻塩定量装置
⾻塩定量とは、⾻に含まれるカルシウムなどのミネラル成分の量を測定する検査です。主に、⾻粗鬆症(⾻がもろくなり⾻折しやすくなった病態)の診断に⽤いられます。
当センターでは、DXA法による⾻塩定量検査を⾏っています。DXA法は超⾳波を⽤いた⽅法よりも⾮常に制度が⾼いです。また、X線がきわめて少ない量で検査が可能です。
検査は腰椎と⼤腿⾻の2箇所で測定していきます。時間は10分程度で終わります。⾦属やプラスチックは検査の妨げになるため、検査前に外していただく場合があります。
当センターの⼀般撮影の被曝線量
RI装置
RIについて
RIは、Radio Isotope(放射性同位元素)の略で、放射線を放出する元素を指します。
RI検査はこのRIを⽤いた放射性医薬品を体内に投与して、診断していきます。投与された放射性医薬品は、特定の臓器や組織に集まる性質があり、そこから放出されるわずかな放射線を専⽤の装置で撮影します。検査する組織や臓器によって放射性医薬品は異なりますが、RIはそれぞれの半減期(放射線の放出量が半分になる時間)に従って、放射線の放出量は減少していき、次第に放射線は放出されなくなります。
当センターでは、ガンマカメラが1台あり、腫瘍の⾻転移を調べる「⾻シンチグラフィ」や⼼臓の⾎流を調べる「⼼筋⾎流シンチグラフィ」などを⾏っています。
また、223Raやゼヴァリンによる放射性医薬品内⽤療法なども⾏っています。
当センターのRI装置
Canon社製 E.CAM
冠動脈CTと⼼筋シンチグラフィのfusion画像
⾎管造影検査について
⾎管造影検査の種類
- 循環器内科
- CAG(冠動脈造影)・PCI(経⽪的冠動脈形成術)、アブレーション(⼼筋焼灼術)ペースメーカ埋め込み術
- 脳神経外科
- 脳⾎管造影、コイル塞栓術、CAS(頸動脈ステント留置術)
- 放射線科
- TACE(肝動脈化学塞栓療法)、B-RTO(バルーン下逆⾏性経静脈的塞栓術)
TAE(動脈塞栓術)、内腸⾻バルーン留置術(婦⼈科インターベンション)
当センターの⾎管撮影装置
Canon社製 INFX-8000V
CAS(頸動脈ステント留置術)
頸動脈狭窄に対する治療法であり、⾎管撮影しながら位置を確認し、狭窄部位にバルーンカテーテルと呼ばれる器具を⼊れ⾎管を広げます。そこへ、ステントという⾦属の網状の筒を通し⾎管をさらに広げます。
CAS 治療前
CAS 治療後
コイル塞栓
脳動脈瘤に対して適応となります。⼤腿の付け根の⾎管からカテーテルと呼ばれる管を通して脳⾎管内まで進めていきます。その管からマイクロカテーテルという細い管を動脈瘤まで通すことで、脳の細い⾎管での治療が可能となります。マイクロカテーテルからプラチナでできた柔らかいコイルを送り込み動脈瘤の中に詰めていきます。コイルで瘤の中を満たすことで、そこへ⾎栓ができ動脈瘤破裂のリスクが低くなります。
コイル塞栓治療前
コイル塞栓治療後
PCI(経⽪的冠動脈形成術)
主に、狭⼼症や急性⼼筋梗塞に適応となります。⼿⾸、肘、⼤腿の⾎管からシースと呼ばれる管を通し、さらにそこからカテーテルと呼ばれる細い管を使⽤し、冠動脈を造影します。⾎管造影しながら、狭窄部位にバルーンカテーテルやステントを使⽤し、狭窄部位を拡張することで本来の⾎流を取り戻します。
右冠動脈治療前
右冠動脈治療前
TACE(肝動脈化学塞栓療法)
肝細胞癌に対して施⾏される治療法の1つです。カテーテルを使⽤し、肝細胞がんを栄養している肝動脈に塞栓物質を注⼊することで、⾎流を遮断していきます。動脈を塞ぐ際に、油性造影剤のリピオドールと抗がん剤の混合薬(エマルジョン)が使⽤され、癌細胞に作⽤していきます。
TACE治療前
TACE治療後
体外式結⽯破砕装置
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)とは
ドルニエ社製 DeltaⅡ
体外式衝撃波結石破砕治療(ESWL)は、結石治療の第一選択として定着しています。この手術は体外からレントゲンで監視しながら、結石に向けて衝撃波を照射します。破壊された結石は、尿と共に体外に排出されます。ひどい痛みはないので手術中の麻酔は必要なく、身体への傷もほとんど残りません。副作用や後遺症の心配も少なく、安全に手術が受けられます。また手術時間は45〜60分程度、当院では原則1泊2日で治療を行いますが、日帰り手術も適宜相談いただけます。
その他、医療機器
画像処理ワークステーション
冠動脈解析(ZIO Station2)
当院では画像処理ワークステーションとしてZIO Station2を使用し、診療科に応じてさまざまな画像を作成し、診断・治療の支援をしています。
VSRAD(早期アルツハイマー病診断支援システム)
VSRAD解析結果レポート
MRIにより収集した脳の立体データを専用端末に取り込み、専用ソフトで脳全体と海馬の萎縮の程度を解析します。